Hokkaido Centennial Memorial Tower Fun
 

令和3年第1回定例会(予算特別委員会第2分科会) 令和3年3月18日

自由民主党 太田 憲之 議員

 

北海道150年に歴史的建造物を
取り壊すのは筋が通らない

 

■存続を求める新たな動きが出てきた

 
【太田委員】私からは、歴史・文化・自然「体感」交流空間構想についての質問をさせていただきます。
 
道では、平成28年10月から、百年記念施設の将来のあり方を含む、ほっかいどう歴史・文化・自然「体感」交流空間構想についての検討を始め、北海道の歴史文化施設活性化に関する懇談会や、住民等を対象としたアンケート調査、専門家ヒアリング、百年記念施設の継承と活用に関する道民ワークショップ、ほっかいどう歴史・文化・自然「体感」交流空間構想検討会議などのさまざまな取り組みや、議会議論を経まして、昨年12月27日にこの構想を取りまとめたところであります。
 
この中で、北海道百年記念塔については、塔の構造上、雨水の浸入を完全に防ぐことなどが難しいことから、今後の老朽化の進展を完全に防ぐことは困難であり、安全性の確保や、将来の負担軽減等の観点から、解体もやむを得ないと判断し、その跡地には、新たなモニュメントを中心とする、にぎわいのある広場の整備を進めるとの方向性などが示されております。
 
北海道百年記念塔をめぐっては、その後も新聞やテレビ、雑誌など、いろいろな場面で取り上げられまして、存続や解体など、さまざまな意見が紹介されてきたところであります。
 
そうした中で、先月21日には、北海道百年記念塔周辺の住民などの有志による北海道百年記念塔を守る会から、我が会派に対して、北海道百年記念塔を歴史的建造物として活用し、北海道開拓の村や北海道博物館、道立自然公園野幌森林公園と一体的に観光パッケージとして位置づけ、観光客誘致を含めた経済活性化の原動力とするよう要請があり、その際には、3000筆を超える署名もあわせて提出されたところであります。
 
道からは、北海道百年記念塔の解体について、これまで表立って反対する動きはなかったと伺っていましたが、存続等を求める要請や署名活動といった新たな動きが出てきているところでありますので、以下、何点かにわたって、お伺いしていきたいと思います。
 
先月、道内の月刊誌に「故郷のシンボル北海道100年記念塔を守ろう」という記事が掲載され、北海道百年記念塔を守る会、周辺の町内会や、商店街振興組合の連合会、地元選出国会議員らの有志が北海道百年記念塔への思いを熱く語るという場面がありましたが、今回の要請の中でも、幾つかの思いを強調されているところがありました。
 

■壊すことを前提とせず、どう維持・存続できるか

 
特に、解体理由については、改修や維持に費用がかかり過ぎるというだけで、北海道百年記念塔が地域にとってどのような位置づけにあって、解体が地域にどのような影響を及ぼすのかということが考えられていないので、壊すことが前提ではなく、どうしたら維持存続できるかという視点で考えてほしいとの意見がありましたが、このことに関して、道としては、どのように認識していたのか、まず、初めにお聞かせ願います。
 
【志賀谷委員長】文化振興課長高見芳彦君。
 
【高見文化振興課長】北海道百年記念塔についてでございますが、北海道百年記念塔は、周辺の学校の校歌や校章に使用されるなど、地域のシンボルとして根づいており、地元の方々を中心に、残してほしいという御意見もあるものと承知しております。
 
また、北海道百年記念塔は、先人の偉業を長く後世に顕彰し、慰霊の誠をささげるとともに、輝く未来を創造する決意の表徴としての意義を持つものと認識しております。
 
しかしながら、老朽化の進展により、さび片や部材の落下があるため、現在、北海道百年記念塔への立ち入りを禁止しており、道では、平成28年以降、有識者による懇談会を開催し、意見をお聞きするなどして、今後の北海道百年記念塔のあり方につきまして、さまざまな観点から検討してきたところでございます。
 

■今あるものを大事にして、後世に引き継いでいく心構え

 
【太田委員】北海道百年記念塔を守る会の方々が北海道百年記念塔を守ろうと考えた原点は、歴史的遺産、文化的遺産が比較的少ない北海道で、この北海道百年記念塔を北海道150年の記念すべき年に壊してしまおうという発想はいかがなものかということであり、白老町における国立アイヌ民族博物館の開設や、北海道・北東北の縄文遺跡群の世界遺産登録に向けて、国と道が北海道の歴史、文化に敬意を表し、観光資源化を目指す中で、その足元で、しかも北海道150年の年に歴史的建造物を取り壊すのは、筋が通らないのではないかと主張されているところであります。
 
また、観光立国と言われる国や都市は、どこも多大な時間、コストを投じて歴史的遺産を守っているからこそ、観光立国、観光都市としてあり続けられるのであり、北海道がこれからも観光立国として生きていくのであれば、投資も必要ではないか。
 
今あるものを大事にして、後世に引き継いでいくという心構えで臨まないと、北海道の歴史には、厚みや深さが感じられないと見られてしまうのではないかとも主張されているところであります。
 
道は、このような意見に対して、どのように受けとめておられるのか、お聞かせ願います。
 
【高見文化振興課長】今回、策定した構想についてでございますが、道立自然公園野幌森林公園内に所在する北海道百年記念塔などの施設は、建設から約50年が経過し、老朽化が進展していることから、北海道命名150年の節目に当たる平成30年に、野幌森林公園エリアを本道の歴史や文化を体感できる空間として再生するため、策定したところでございます。
 
この構想では、北海道百年記念塔につきましては、建築構造などの専門家の方々に意見聴取するなど、幅広く検討を行った結果、塔の構造上、今後も老朽化の進展を完全に防ぐことは困難であり、安全性や将来の負担の観点から解体もやむを得ないと判断したところでございます。
 
一方、北海道博物館につきましては、北海道の歴史、文化、自然を学ぶことができる本道の中核的博物館として、さらなる魅力向上を図るほか、主に明治から大正にかけて建設された北海道各地の建造物等の展示などによって歴史を学び、暮らしを体験できる北海道開拓の村につきましては、新たに観光拠点などの機能を持たせることとしているところでございます。
 

■インバウンド観光の振興に不可欠な歴史的資源

 
【太田委員】今回の要請におきましては、北海道百年記念塔の存続に向けて、塔を支える骨格自体の損傷は限定的であり、表層をより安価な素材にすることなどで改修コストを大幅に下げることが可能とする専門家の意見や、北海道百年記念塔の建設に当たっては、建設費の約半分を道民の寄附で賄った経緯もあり、今日であれば、クラウドファンディング等で寄附を募ることも一考に値するとの提案なども盛り込まれているところであります。
 
北海道百年記念塔は、本道のシンボルとして、また、北海道博物館や北海道開拓の村、道立自然公園野幌森林公園を初めとする施設の中心的な歴史的建造物として、道民にとって、かけがえのないものであるばかりでなく、今後、さらなる成長が期待される観光産業の振興、特に、インバウンド観光の振興に不可欠な歴史的資源としての価値を見出す視点でも重要ではないかと考えるところであります。
 
ほっかいどう歴史・文化・自然「体感」交流空間構想を推進する上で、北海道百年記念塔に関しては、北海道百年記念塔を守る会などを初めとする道民の声に真摯に耳を傾け、そのあり方をいま一度慎重に検討する必要があるのではないかと考えますが、道としての見解をお聞かせ願います。
 
【志賀谷委員長】環境生活部長渡辺明彦君。
 
【渡辺環境生活部長】今後の取り組みについてでございますが、道におきましては、これまで、道民ワークショップの開催や専門家からの意見聴取、大学への出前講座のほか、アンケート調査の実施など、さまざまな取り組みを行い、道民の方々の幅広い御意見を伺ってきたところでございまして、こうした取り組みを踏まえ、北海道博物館や北海道開拓の村を初めとする施設に自然豊かな周辺地域を含めたエリア全体が、本道の歴史、文化や自然を体感し、交流できる空間となるよう、次の世代に伝えていくための構想として、ほっかいどう歴史・文化・自然「体感」交流空間構想を策定したところでございます。
 
道といたしましては、このたび、署名の提出といった動きがあったということでございますので、この再生構想を推進するに当たり、北海道百年記念塔につきましては、北海道百年記念塔を守る会の方々などから、御意見を直接お聞きするなどして、丁寧に対応してまいりたいと考えております。
 

■解体ありきではなく、地域の資源、観光資源として盛り上げていく

 
【太田委員】北海道百年記念塔を守る会の方々からは、北海道百年記念塔の解体経費と維持管理経費に開きがあることから、解体もやむなしと、印象づけられている方もいるのではないかという意見もありましたので、北海道百年記念塔を守る会の方々にも、安全性の観点からも、こういったことが必要であるといった説明を懇切丁寧に行っていくことが必要であると考えます。
 
百年記念施設を含む周辺地域全体がよくなることは、誰しもが共通して認識していることであると思いますので、解体ありきではなく、どういった意味合いを持たせて、歴史、文化を引き継ぎ、地域の資源、観光資源として盛り上げていこうとしているのかを皆様にしっかりと理解いただくために、これからも懇切丁寧に説明していただくことをお願い申し上げまして、私からの質問を終わります。

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